アドテクニカ・BCPニュースレター 【災害時の捜索を迅速化する「安否コール」の可能性】
2024/12/16.
今回は、前回のコラムで予告した「安否確認システム『安否コール』の各種機能のうち、特に行方不明者の捜索に必要な機能」についてお話ししたいと思います。
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安否確認の最優先課題:不明者の迅速な発見
安否確認が必要な最も重要な目的は、「安否不明者の発見である」とお伝えしました。もちろん、安否確認において役員・従業員およびその家族がケガをした場合や行方不明の連絡があった場合には、その支援への対応が優先されます。ただし、最も心配されるのは安否確認が取れない従業員の情報です。災害時に連絡が取れない従業員が、大けがを負ったり、生き埋めになったり、津波や洪水で流されて安否連絡がこない場合が考えられます。このような安否確認が取れない従業員を捜索することが、安否確認における最優先の対応であることを前回お伝えしました。これは、BCPの基本方針として掲げる「役員・従業員およびその家族の安全を守る」という目的の具体策の一つです。
即時対応を可能にするGPS連携の利点
当社の「安否コール」には大変有力な機能があります。それが、GPS位置情報マッピング機能です。この機能では、GPS対応携帯電話から安否確認を入力した職員の位置が地図上に示され、安否確認情報と同時に本部に送信されます。つまり、どこで安否確認情報を入力したかを即時に把握できます。
この機能を活用することで、一定時間経過後にこちらからの情報発信に対して返信のない役員・従業員を安否確認不明者として特定し、その住所近くにいる従業員に捜索を依頼する指示を出すことが可能です。また、その際の捜索員への連絡手段として、掲示板機能が有効に活用されます。この2つの機能が当社「安否コール」の特徴的な機能であり、安否確認の目的を着実に実行できる特長といえます。
南海トラフに備える最先端安否確認の展望
私はこの機能を発展させて、本部機能において、災害時のBCP発動と同時に安否確認システムに登録された全従業員の携帯電話位置情報を自動的に読み取る仕組みがあれば、安否確認不明者の位置をさらに迅速に把握できるのではないか、と考えています。
東日本大震災では、津波による行方不明者の確認に多くの時間がかかったという話が多く聞かれました。南海トラフ地震時にも、多くの行方不明者が発生すると予想されます。そのような事態に備え、最先端の機能を備えた「安否コール」を活用することで、不安を軽減することをお勧めします。
<<筆者のご紹介>>
合同会社IST経営コンサルティング 代表社員 石井 洋之 静岡県BCPコンサルティング協同組合 理事 |
安否確認システム「安否コール」について
「世界中のコミュニケーションをクラウドで最適に」することをミッションとして掲げ、2000社以上の法人向けのデジタルコミュニケーションとデジタルマーケティング領域のクラウドサービスの開発提供を行う防災先進県静岡の企業。1977年創業後、インターネット黎明期の1998年にドメイン取得し中堅大手企業向けにインターネットビジネスを拡大。”人と人とのコミュニケーションをデザインする”ためのテクノロジーを通じて、安心安全で快適な『心地良い』ソリューションを提供している。
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- デジタルマーケティング支援
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