「本当に大変なときに、簡単にいくつかのボタンを押すだけで安否を会社に伝えられるという点で『安否コール』を導入して良かったです」 株式会社ナカテック様
2025/02/25.

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「当社は、本社が福井県坂井市にございまして、グループ会社合わせて10社ほどの会社です。主にナカテックは産業機械の設計・製作・据付工事、また、各種プラント設備の設計・製作、グループ会社では高圧ガスプラントの法定検査などを行っています」
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能登半島地震では最初はそれほど被害がなかったように思ったのですが、後に破損が見つかるなどして対応が大変でした

- 2024年元旦の能登半島地震が発生した際、まだ安否確認システムは導入されていなかったと思いますが、安否確認はどのように行いましたか?
この時は、電話やLINEで安否確認を行いました。各部署や各会社の責任者が、各チームのメンバーにそれぞれ確認し、その結果を総務でまとめて幹部社員に報告しました。
- 電話やLINEですと従業員の数が多い場合、全員の安否確認を取るのに結構な時間がかかったのではないかと思います。全従業員の安否状況を確認できるまでに、どのくらいの時間がかかりましたか?
だいたい4時間ほどでどの部門や事業所に被害があったかといった状況を把握できました。幸いなことに、怪我をされた方や人的な被害がなかったので、比較的早く連絡が取れたと思います。
- 能登半島地震での被害や影響などに関して伺います。社屋などの建物、もしくは機械設備に何か物理的な被害はありましたか?
本社がある坂井市と富山県に社屋がありますが、富山県にある社屋では少し物が倒れたという報告がありました。
本社の方は、最初はそれほど被害がなかったように思ったのですが、被害確認を進めていく中で本社敷地内の工場の奥で配管が破損して水浸しになっているのが見つかりました。近くに住む役員がすぐに応急処置をしてくれたので、事なきを得たというか、少しの被害で済んだと思います。
その後、床が沈んでいる箇所など、いろいろなところで被害が見つかりました。
- 正月休み明けは予定通り社員の皆さんが集まって業務を開始できましたか?
七尾市に自宅がある方が2名ほどいまして、自宅が一部損壊して出社が難しいという報告がありました。「飲み水が少し足りない」とのことで、本社から支援物資を届ける対応を行いました。多くの人を派遣することはできませんし、有事の際は消防などの緊急車両が優先されるので、できる範囲での支援という形です。先方の状況がわからなかったので、こちらから安全に行ける場所まで向かい、向こうからも出てきてもらって、お互いが合流できるところで物資を引き渡しました。
- お取引先様やグループ会社様など、身近な周りの方々の被災状況について、何かお聞きしましたか?
お客様の中に、被害に遭われた会社様がいくつかありました。
金沢と能登にて、設備のメンテナンスに携わらせていただいているお客様で被害があり、修繕のお手伝いをさせていただきました。
他にも、同じようなお話をいくつか聞き、修繕に向かっています。
また、当社が関わっていた発電所関連の施設にも、片付けなどの支援をさせていただきました。
総務として全社の安否情報を取りまとめる役目がありますが、今までは全部署の安否を確認するのに時間がかかっていたのが気になっていました

- BCPのルールについて伺います。安否確認については部門長の方が特に役員などからの指示なくすぐに部下の方に連絡して確認されるような運用ですか?または総務の方や役員の方からの指示があって部門長の方が確認を始める運用でしょうか?
緊急事態の際は、部門責任者がそれぞれ総務の指示がなくてもメンバーの確認を行うよう、取り決めしています。
- 安否確認システムを入れた方が良いと思えるきっかけになったようなエピソードがありましたら教えてください。
災害は本当に突然起こりますので「いつか準備しないと」と思っていましたが、結局後回しになっていた部分がありました。連絡先を知っている人もいれば知らない人もいますし、自分の部署については電話やLINEで確認できますが、総務の立場として各部門の安否情報を取りまとめる役目がありますので、各部門の安否を確認するのに時間がかかるのが少し気になっていました。
そこで、「安否確認システムがあれば、責任者の報告を待たずに状況が少しでも把握できるのではないか?」と考え、システムを導入することを決めました。
登録は順調でしたが、回答率を上げるのが課題と考えています

- 「安否コール」を導入することにしたきっかけを教えてください。
能登半島地震をきっかけに、他の会社がどんなシステムを導入しているか調べ始めました。その中で、当社がネットワークやパソコン関係でお世話になっている取引先から「安否コール」を紹介していただき、「ぜひ導入しよう」ということになりました。
- 導入を決めたポイントとしては、どのようなものがありましたか?
一番の魅力は、一年間無償で提供していただけるという支援があったことで、始めやすいと感じました。初期コストがかからないという点で、社内に提案しやすい状況でした。
さらに、資料も拝見しましたが、「わかりやすい」と感じたのも魅力でした。
稟議を回す際に「やってみたい」という意見を添え、最終的に「うまくいくかどうかはわからないけれど一度試してみよう」ということになりました。
- 「安否コール」で設定している震度とエリアの設定を教えてください。
拠点地域ごとにグループを分け、そのグループごとにエリアを選択する形にしました。
例えば、本社のある地域で働いている社員は福井や石川、という感じです。なお、富山で働いている社員については、富山だけでなく北陸全体を含めるようにしています。
他にも、東京、埼玉、名古屋、三重、大阪、茨城といった拠点がありますので、それぞれ設定しています。
震度の設定は5弱としています。
- 「安否コール」を使い始めて最初に皆さんにユーザ登録を周知されたかと思いますが、登録の進め方はどのようにされていましたか?
最初に登録手順書を見てもらい本社の何人かで登録を試した後、グループ各社や拠点の事務担当者にレクチャーを行いました。そこから各部署の社員にもお知らせをする形で進めました。
基本的には手順書に沿って登録してもらいましたが、登録がうまくできない社員もいたため、その場合は事務担当者が一緒に登録作業をサポートしました。
- 登録のときに困ったことはありましたか?
特に大きなハードルとなったことは思い当たりません。そこまで難しくなかったと思います。
- 登録が終わった後に訓練配信をされていますが、困ったことなどはありましたか?
特にはありませんでした。
ただ、回答率があまり高くないと感じており、この回答率を上げるために、もう少し工夫が必要かなと思っています。
- 「安否コール」の導入前の課題と導入後の課題がありましたら教えてください。
福井県では大雪の災害があり、出社できるかどうかをその日に判断することが何度かありました。確認自体はできていたものの、先ほどもお話ししたように、本社、特に総務としては状況を早く知りたくて、各部門長から報告が来るまでの待ち時間がもどかしく感じたこともありました。「安否コール」を導入したことで途中経過を確認できるようになってとても助かっていますし、ありがたいと感じています。
導入後の課題としては、やはり回答率ですね。訓練の際、危機管理意識がまだ低いと感じる部分があり、社員に対してその意識を高めるために、教育を進めていきたいと思っています。
大変なときでも簡単に無事を伝えられるのが「安否コール」の大きなメリットです

- 今後の目標や当社に期待していることがあればお聞かせください。
まだ使い始めたばかりで、十分に使いこなせていない部分もあると思いますので、まずはしっかりと安否コールを使いこなせるようにしたいと思っています。
- 最後に、現在安否確認システムの導入を検討している企業様に向けて、メッセージをいただけますでしょうか。
今回の能登半島地震で感じたのは、被災して本当に大変な方は、何も返事ができないということです。そのような状況では、電話がかかってきても出られないし、LINEをしても返事ができないことが多いです。こちらから電話やLINEをする手間や、相手が大変な時にそれを受けて返事をしなければならない手間を考えると、無事な方が簡単にいくつかのボタンを押すだけで「無事」を会社に伝えられる、という点が「安否コール」を導入したメリットであり、活用している理由です。
さらに、「安否コール」には「始めやすい」というメリットもありました。システムやアプリには多くの機能がついているものもありますが、機能が多すぎると、かえってどこから手をつければいいのかわからず、使いこなせなくなることもあります。そうすると不安が大きくなってしまうかもしれません。
「安否コール」はシンプルで簡単に使えるシステムなので、導入しやすかったです。
-本日は貴重なお話を頂き、ありがとうございました。
会社概要
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「世界中のコミュニケーションをクラウドで最適に」することをミッションとして掲げ、2000社以上の法人向けのデジタルコミュニケーションとデジタルマーケティング領域のクラウドサービスの開発提供を行う防災先進県静岡の企業。1977年創業後、インターネット黎明期の1998年にドメイン取得し中堅大手企業向けにインターネットビジネスを拡大。”人と人とのコミュニケーションをデザインする”ためのテクノロジーを通じて、安心安全で快適な『心地良い』ソリューションを提供している。
- 事業内容
- デジタルマーケティング支援
デジタルコミュニケーションプラットフォーム開発提供 - 認定資格
- ISMS ISO/IEC27001 JISQ27001認定事業者(認定番号IA165279)
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