企業の安否確認の手順とは?運用方法・ルール等を合わせて解説します!
2022/06/22.
企業の安否確認の手順や方法はどうしたらいいのかわからない、ということはありませんか?
この記事では運用方法やルール等ポイントを合わせて解説します。
ぜひ参考にしてください。
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企業が行う安否確認のやり方、手順とは
災害が起きたときに、企業は従業員の安否状況を確認しなければなりません。緊急を要する状況で管理者がスムーズに安否確認を行うにはどのようなことを確認しなければならないのか、安否確認の手順をおって確認していきましょう。
人命の確保
災害が起きたとき、安否確認の連絡をすぐに行うよりも、まずは人命の確保が最優先となります。状況に応じて安否確認を行いますが、まずはその場の安全確保が重要です。安否確認を行う管理者の危険が伴っては、全体の安否確認の情報を収集することはできません。
安否確認を行う管理者は災害エリアから遠い場所で安否確認をする方もいれば、災害エリアの近くから安否確認をする方もいるかと思います。すぐに安否状況を確認しなければならないのはもちろんですが、まずはその場の従業員の人命の安全確保を最優先で行いましょう。また緊急時の安全確保のために勤務場所の避難所、避難経路などあらかじめ把握しておく必要があります。
安否確認の連絡
管理者は安否確認の連絡をします。安否確認の連絡は簡潔に状況を尋ねられるような内容にしましょう。メールの内容を考えている余裕もなくなることが想定されますので、あらかじめ内容は下書きで作成しておくのがおすすめです。メールアドレスは緊急時に共通のメールアドレスを受信出来るよう周知しておき、受信できるように設定しておきましょう。
メールでの連絡例文
件名:【要返信】安否確認 本文: ◯◯◯◯株式会社の防災担当です。先ほど大きな地震が発生しました。下記項目から各自状況を数字にて返信してください。
1)無事
2)軽傷
3)重傷
安否確認の回答
送信先等間違いのないように確認し上記の内容を従業員に送信し、安否確認の回答をしてもらいます。
部署毎に安否の状況を集約
管理者は安否の状況を集約します。返信されたメールと他のメールと混同しないよう、フィルターを設定し、安否確認用のフォルダに振り分けられるように予め設定しておくと良いでしょう。
◯システム未導入の場合
災害時発生時に従業員に送信したメールに返信してもらい、その情報をスプレッドシートなど一覧にまとめるとわかりやすくなります。
◯システムを導入済みの場合
災害発生時に従業員が一斉に安否確認の回答ができるWEBサイトのURLを添付してメール送信し、各自そのURLにアクセスして回答してもらいます。システムによっては自動で集計されます。
安否確認情報の共有
安否確認の情報を共有します。管理者宛に安否確認状況を返信してもらい、安否状況を全社が把握できるようにします。状況報告を共有することで、災害時の状況の把握や各従業員の安否状況を確認でき、被災した企業は事業継続に向けての指示や準備を行うことができます。
また、全社へ送信できるメールアドレスとは別に部署毎やエリア毎に分けられたメールアドレスを作成し受信できるようにしておくと、絞り込む手間等が省かれ、スムーズに連絡することができます。
安否確認をする前に決めておきたい、安否確認時のルール
実際に安否確認を行う前に、誰が、どのような内容で、どのような手段でなど、決めておかなければスムーズに安否確認を行う事ができません。安否確認体制、安否確認の内容、連絡を送る手段等、決めておきたいルールを詳しく解説します。
発災時の安否確認体制
発災時にはあらかじめ誰がどのような部署に連絡するといった安否確認体制を決めておく必要があります。個々に連絡を行ったりすると様々な情報が混在し、安否確認が非効率になります。少なくとも下記の項目だけでも決めておきましょう。
◯安否確認を行う担当者
安否確認を行う担当者を決めます。安否確認担当者は企業の統括部門に配属されている役職・部署の責任者が適任です。あらかじめ災害が起きた時に誰が連絡する体制になっているか決めておきましょう。
◯連絡体制
社員数にもよりますが、従業員が多いところでは所属や部署毎にその役職長が、安否確認連絡を収集したほうが効率が良い場合もあります。どのような連絡体制がいいか各企業で検討しておきましょう。
◯安否確認の準備・訓練
安否確認がスムーズに行えるか、年に何回か避難訓練もかねて安否確認の連絡をし訓練を行うことがおすすめです。また、安否確認を行う内容の精査や安否確認の体制がしっかりと機能するか、平時から確認しておきましょう。
従業員へ確認する安否確認の内容
従業員に安否を確認する内容について決めておきます。企業によっては、通常の企業と違い、災害が起こった場合に対応しなければならないことなどもあります。
◯一般的に確認すべき安否確認の項目
・従業員本人の健康状態
「重傷」「軽症」「無事」「未確認」
従業員が無事であるかどうかを確認します。
・従業員の家族の健康状態
「重傷」「軽症」「無事」「未確認」
家族が無事であるかどうかを確認します。
・出社可否
「出社可能」「出社不可」「出社未定」
職場に出社ができるかどうかを確認します。
◯物流系企業に必要な安否確認の項目
物流系の企業は被災後すぐに稼働出来るか確認が必要になります。
・現在地「現在地の入力」
自社の事業車やトラックなどの現在地の情報を確認することで、位置を把握できます。
従業員への安否確認連絡手段
従業員の安否確認の連絡手段について決めておきます。
主な従業員の連絡手段として、主に「電話(公衆電話)」「メール」「SNS」「ビジネスチャット」「安否確認システム」の5つが挙げられます。連絡手段にはそれぞれメリットとデメリットがありますので、自身の企業にどの連絡方法が有効か確認しておきましょう。
◯電話(公衆電話)
メリット:停電時にもつながりやすい。
デメリット:連絡が一方通行で、やりとりに時間がかかる。情報が混在しやすい。
◯メール
メリット:複数の従業員に一度に連絡をすることができる。
デメリット:従業員数が多いと安否確認の集計が大変。
◯SNS
メリット:複数の従業員に一度に連絡をすることができる。
デメリット:プライベートでのアカウント利用になるため、仕事での使用に抵抗がある。
◯ビジネスチャット
メリット:複数の従業員に一度に連絡をすることができる。
デメリット:導入費用がかかる。チャットとしての仕様に特化しているため、ルールを決めておかないと集計が大変。
◯安否確認システム
メリット:災害時に安否確認の確認が自動で従業員に通知される。
災害時に自動で安否確認が集計される。
管理者の負担が軽減される。
デメリット:導入費用がかかる。
安否確認の手順をシステムで一括管理
手順が煩雑になりがちな安否確認ですが、安否確認システムを利用する事により、 自動化され管理の抜け漏れがなくなります。安否確認システムについて、安否確認システムのメリットや、安否確認システムを導入する際のポイントについてご紹介します。
安否確認システムとは
安否確認システムとは、WEB上の管理画面で災害時の連絡を取りまとめることができるシステムです。安否確認システムの主な機能は、メール自動配信機能や回答履歴、自動集計、掲示板など、災害時に役立つ機能が揃ったシステムになっています。安否確認システムは災害が発生した際に安否確認を自動で連絡し、従業員やその家族からの安否情報を収集するので、担当者が情報を管理しやすくなります。
安否確認システムのメリット
安否確認システムを導入するにあたってさまざまなメリットがあります。
◯管理者の負担を軽減できる
安否確認システム導入のメリットで大きい点は、安否確認の管理者の負担の軽減です。災害時、身の安全を守りながら従業員の安否を確認しなければいけない状況で、多数の従業員の安否確認の情報をまとめることは容易なことではありません。安否確認システムを導入していれば、情報の連絡・集約を自動化し管理者の負担を軽減できます。
◯災害時の連絡が自動で配信される
災害時に管理者が従業員に対してメールを手動で送る必要がなく、災害が起こると数分以内に自動でメール配信されたり、アプリの通知が配信されます。
◯安否確認の情報を自動で一覧集約される
各部門毎に集計をとろうとすると多くの情報が混在しやすくなりますが、部署毎に自動で一覧表示するので情報の混在がなく、スムーズに確認することができます。
安否確認システムを導入する際のポイント
安否確認システムを導入する際のポイントについて説明します。
◯自社にあう機能・コストであるか
導入にあたってはコストがかかってくるかと思います。導入する企業はそのコストに値する機能であるかどうか、トライアルができる安否確認システムもあるので、しっかりと確認しましょう。
◯システムの更新、セキュリティ対策はできているか
従業員の個人情報を取り扱うにあたって、セキュリティ対策ができているかという点も重要です。また、システムの更新が常に行われているか、災害が起きてもシステムが安定稼働できるサーバに置かれているか等、きちんと確認しましょう。
◯機能が充実しているかどうか
安否確認システムは様々なものがあり、ものによっては自社が必要とする機能がなかったりします。必要最低限の機能が備わっているか、アプリに対応しているか等、安否確認システムの機能を十分に比較検討を行いましょう。
◯使いやすいどうか
管理者の負担を減らす意味では、管理者や従業員が使いやすいかどうかという点も考えなければなりません。管理者が分かりにくいシステムで、従業員も使いづらいシステムではさらに負担が増えることが懸念されます。使いやすいUI・デザインかどうか検討しましょう。
安否確認の手順まとめ
安否確認の手順について見てきました。安否確認を行うにあたって、準備や体制・ルール等が必要になります。災害が発生した際に、安否確認がスムーズに行えることは企業の事業継続への近道です。多くの従業員を抱える企業でスムーズな安否確認をするために、安否確認システムの導入は必要不可欠となるかと思います。
下記の安否確認システムは企業管理者も従業員も使いやすいUIで安否確認の管理がしやすいので、システムの導入をご検討される場合はぜひ参考にしてください。
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