派遣社員も就業先で安否確認を行なう義務があるのか
2022/06/09.
昨今増えている災害や大規模地震時、社員の安否確認はBCPでも重要な項目の一つとなっており、
企業側は積極的に安否確認を行なう義務を負っています。
その範囲は正社員だけにとどまらず、アルバイト・パート社員や派遣社員、までに及んできます。
index
派遣社員は安否確認を行う義務はない?
労働契約法第5条で定められている「労働者の安全への配慮」は、直接雇用する従業員に適用することが企業に義務付けられています。
しかしながら、直接雇用の関係にない、下請け会社で働く従業員や、派遣労働者についてはそれを無視することが出来るでしょうか?
直接雇用ではない従業員については、法的な義務は無いものの、事実上元請企業や派遣先企業の管理が及んでいるのが通常です。
つまり、請負または派遣従業員の場合でも、企業は安全配慮義務を負うことになっているのです。
派遣社員の安否を確認するのは就業先?派遣元?
派遣先で多くの時間を派遣先企業で過ごしている派遣社員には、就業先に安否をお知らせするツールが必要と言えます。
当然災害時ですから、迅速に安否情報の収集をし、派遣社員を含めた全員の安否を確認する必要があるのは、火を見るよりも明らかです。
原則は派遣先が確認する
実際の業務に携わることが出来る状態なのか否かをいち早く知りたいでしょう。
その場合、派遣会社と派遣社員本人の同意を得られる場合は、就業先から直接の連絡をすることも不可能ではありませんが、
本人の同意を得るためには、個人情報保護法に沿った形で説明し、納得して同意してもらう必要があり、
派遣社員に個人情報を提供してもらうのはなかなか困難だといえます。
ましてや、緊急時そのような手間を取ることはできません。
しかしながら、いざ起こった災害の際、安否の確認をする必要があるのは、密に接触のある就業先企業です。
就業先から派遣社員へ出社停止などの急ぎの連絡をしたいケースも
災害の多い昨今、就業先企業が従業員の安全を第一に考え、自社社員を出勤停止にしたり、 早退させたりするケースがたびたびあるようです。
このようなケースでは、自社社員だけでなく派遣社員に対しても出勤停止命令を出す必要があります。
派遣社員に直接の出勤停止命令が出せないとなると、派遣元へ連絡して、
派遣元から停止命令を出す、というフローとなり、
それではお互いの時間も手間もものすごくかかってしまうこととなるでしょう。
また、派遣社員が被災した際も、早急に就業先への連絡が必要でこれは業務連絡の一部となります。
派遣社員の安否確認への懸念は個人情報の共有
緊急時の安否確認のためには、就業先へ個人情報を共有しなければなりません。
就業先が変わるたびに個人情報を伝えなければならないことは、派遣社員にとってかなりの心的負担となります。
業務とは別にこのようなストレスを感じなければならなくなるのは、派遣社員としては避けたいでしょう。安否確認をする企業としては、この点への配慮が必要です。
そんな場合は、安否確認システムの導入がおすすめです。近年の安否確認システムは、社内の管理者であっても個人情報の中身を確認することができないため、派遣社員も安心して登録できます。
個人情報が不要な安否確認システムを使えば派遣先でも安心
派遣社員の安否確認は原則派遣先の企業が行う必要があります。できれば個人情報を派遣先に教えたくないという派遣社員に配慮し、安否確認システムを導入しましょう。
個人情報の中身を確認することが出来ない安否確認システムであれば、個人情報漏洩の心配はありません。
災害などの緊急時でも適切に連絡を取り合えるように事前の準備は必要です。
お互いにストレスのない方法でスムーズに安否確認が出来るようにしたいですね。
「世界中のコミュニケーションをクラウドで最適に」することをミッションとして掲げ、2000社以上の法人向けのデジタルコミュニケーションとデジタルマーケティング領域のクラウドサービスの開発提供を行う防災先進県静岡の企業。1977年創業後、インターネット黎明期の1998年にドメイン取得し中堅大手企業向けにインターネットビジネスを拡大。”人と人とのコミュニケーションをデザインする”ためのテクノロジーを通じて、安心安全で快適な『心地良い』ソリューションを提供している。
- 事業内容
- デジタルマーケティング支援
デジタルコミュニケーションプラットフォーム開発提供 - 認定資格
- ISMS ISO/IEC27001 JISQ27001認定事業者(認定番号IA165279)
プライバシーマーク JISQ15001取得事業者(登録番号10824463(02))
ASP・SaaSの安全・信頼性に係る情報開示認定事業者(認定番号0239-2004)