安否確認メールとはいったいどんなもの?管理者、登録者の疑問を解決!
2021/05/10.
BCP対策に安否確認メールを導入するように社内で指示された、入社したら安否確認メールを登録するように言われた、地震・災害時に安否を確認するメールが来たけどどうやって返信しよう、安否確認メールの件名や文章はどうやって作成しよう、安否確認メールの書き方がわからない、避難訓練に向けて安否確認メールの内容を考えなくては、セコムの安否確認がある?、無料で安否確認をする方法は?…など最近よく耳にする安否確認や安否確認メールという言葉。いったいどのようなものなのか解説いたします。
そもそも安否確認とは、地震・災害発生時や社内や学校での緊急時案が発生した際に、社員や生徒の安否を確認し、災害などの被害状況に合わせて出社あるいは登校ができるのか等を確認したりお客様へ報告するものです。
(この場合の安否確認とは無断欠勤の安否確認とは異なります)
今回はこの方法としてメールを用いる「安否確認メール」について、使い方や導入に際してやるべきこと、メールの例文を紹介します。
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安否確認メールとは
安否確認メールとは、会社の管理者やBCPの担当者(地震・災害が発生したときにどのような流れで事業を通常状態に戻していくかを管理し、安否確認を発動する者)がパソコン、スマートフォン、携帯電話から送るメールを指します。
受信者は、直接返信したり、メール本文のリンク先のアンケートに回答したりして、自身の状況を報告し、管理者が安否確認をします。
どうやって送信する?
安否確認の方法は大きく3つあります。
それぞれのメリット、デメリットを説明します。
メールを直接送信する方法
メールを直接送信する場合は、災害発生時に管理者がメール本文を作成、社員のメールアドレス宛に送信し、返信を待ちます。
システムの導入の必要が無く、普段使用しているメールシステムを利用して送信や返信ができることから、費用面では無料のものが多く低コストというメリットがあるといえます。
しかし、メールの内容を考えて文章を作成する時間、アドレスを入力する時間がかかってしまうというデメリットがあり、災害時、特に大人数の安否確認が必要な場合には迅速に対応することが難しいかもしれません。
メーリングリストタイプを導入する方法
メーリングリスト(ML)とは、メールを送りたい複数の宛先をあらかじめ登録しておき、一斉にメールを配信する仕組みです。
このメーリングリストを安否確認メール配信に活用すれば、地震・災害発生時にメールアドレスを入力する必要がないため迅速に対応できます。
セコムの、事前にメール発信の基準を取り決めておき、ユーザ企業の管理者に代わってセコム安心情報センターから安否確認メールの代行送信を行うサービスはメーリングリストタイプにあたるものでしょう。
直接返信せずに、アンケートで回答が集計された状態で閲覧できるもの、配信時間を設定できるものなどもあります。
配信時間の指定ができると、訓練などにも活用しやすくなるでしょう。
システム導入時にコストがかかることや、受信する側がドメイン受信拒否やアドレス変更を行っているとメールが届かない場合があることが懸念点です。
安否確認システムから送信する方法
前述したとおり、メール送信方式、メーリングリスト導入方式では、ドメイン受信拒否やアドレス変更が理由でメールが届かないことがあり、そのようなことがあれば安否確認の機能として完全ではありません。
そういった問題点を解消できるのが安否確認システムです。
安否確認システムとは、地震や津波などの災害が発生した際に自動的にメールが送られ、回答の集計もできるシステムです。セコム、サイボウズ、富士通、デスクネッツ、アドテクニカ等様々な企業がシステムを開発しています。
株式会社アドテクニカが提供するシステム「安否コール」の場合、震度は1~7まで、エリアは全国188区分から自由に選択することができます。
また、安否コールには安否確認メール送信に加えてアプリのプッシュ通知があるので、メールが受信あるいは返信できない場合でもアプリから安否を回答可能です。
災害時の位置情報をGPSで取得して「所在地」を管理者と共有する機能もあり、人命に関わるような被災を受けた場合の救援にも繋がります。
安否確認システムへのログインIDやパスワードがわからなくなりログインできず災害時に活用できない可能性があることも示唆されますが、安否コールのアプリであればIDパスワードが不要なのでシステム特有のこの心配もなくなります。
導入したらまず何をする?
安否確認メールを導入することが決まったら、管理者は会社内の社員やメンバーに安否確認メールの詳細を周知してメールアドレスの登録を促す、会社内の社員はアドレスを登録するなど、諸々の準備が必要です。
実際に安否確認メールを稼働する前に準備しておくべきことについて、管理者と登録者に分けて解説します。
管理者がやること
管理者(メールを配信する人)は、安否確認メールシステムを導入したという旨と、登録のお願いを通知する必要があります。
登録方法や回答方法、もし訓練日時が決まっていたら訓練配信日時などを、会社なら社員に、学校なら生徒等に通知して、事前に登録・準備してもらいます。
QRコードの読み取りなどで簡単に登録できるようにしておくと登録者にも親切でしょう。
登録してもらうメールアドレスは、非常時・緊急時に返信や回答ができるようスマートフォンや携帯電話で確認できるアドレスにしてもらうと良いかもしれません。
年に1度訓練をするなど定期的に訓練で安否確認メールの配信をすることで返信率を確認しておくことも大切です。
登録者がやること
登録者(安否を回答する人)は、管理者から直接メールを送信する仕組みであれば管理者へのメールアドレスの通知、メーリングリスト型の場合はシステムへのメールアドレスの登録が必要です。
ドメイン受信拒否やアドレス変更が理由でメールを受信できないことが無いように、ドメイン受信許可、アドレス変更したら安否確認メールの登録変更も忘れずに行いましょう。
また特に学校では、毎年登録をし直さなければならない場合もあるので、管理者からの通知をよく確認するようにしてください。アドレス変更をしたら安否確認メールへの再登録を忘れないようにしましょう。
安否確認メールでよくある質問
安否確認メールに関して、よくある質問をご紹介します。
登録がうまくいかない
登録に進むためのメールを受信できていない可能性があります。
安否確認のメールが迷惑メールフォルダに入っていないか確認してみてください。
解決しない場合は管理者に問い合わせてみましょう。
安否確認メールを無視してしまった
安否確認メールが来ていることに気付かずに返信できず数日経ってしまったら、管理者に連絡を入れてください。
安否を心配しているかもしれませんので、無事であることを伝えましょう。
メール受信ができない、メールが来ない
既に何度かご説明していますが、メールで困ることといえば「受信ができない」ことです。
迷惑メール拒否をしていると、安否確認メールも迷惑メールと判断されてしまうことがあります。
ドコモ、au、ソフトバンク、Gmail等各社によって方法は異なりますが
ドメイン受信指定の対象に安否確認メールのみを新たに追加すると解決することがありますので、試してみてください。
アドレス変更をしていたら再登録をしましょう。
内容はどうしたらいい?安否確認の他様々な例文も紹介
安否確認メールの内容のテンプレートの文例をご紹介します。
件名はシンプルかつ、回答が必要であることがわかる文面が望ましいでですね。
震災が発生した場合の連絡 メール例文
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件名 【要回答】地震発生
2018年〇月〇日 〇時〇分
〇〇県○○市で【震度〇】の地震が発生しました。
氏名
緊急連絡先
本人の状態(無事・負傷)
家族状態(無事・未確認・負傷者あり)
出社状況(未定・可能・不可)
を返信してください。
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聞きたいことや返信して欲しいことを、シンプルに記述するのがポイントです。
なお返信する文面にはお礼など入れずに必要事項のみの返信が望ましいです。
震災や災害の安否確認の訓練にもメール例文を活用してください。
また、災害時の安否確認以外にも、日常的にこのメールを利用することもできます。
様々な事例の例文をご紹介します。
自然災害:朝通勤時に台風が来る場合の連絡 メール例文
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件名 【要回答】台風上陸に伴う出社状況確認
明日未明に〇〇地方に台風〇号が上陸予定です。
各自、明日の8時までに出社状況を報告してください。
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自然災害:大雨による通行止め メール例文(こちらは返信不要のパターンです)
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件名 大雨による道路冠水
大雨により、会社付近の〇〇交差点の道路が冠水し、
通行止めが発生しています。
出社や営業に出る際は、交差点を迂回してください。
お客様へもご連絡をお願い致します。
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社員を緊急招集 メール例文
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件名 緊急招集
先ほど発生した台風について、
対策のため緊急招集を行います。
出社可能な従業員は、身の安全を確保した上で
本日12:00までに出社してください。
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行事のお知らせ メール例文
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件名 【要回答】レクリエーションのお知らせ
社内レクリエーションのお知らせです。
■日時 〇月〇日 〇時より
■場所 〇〇公園
参加人数を事前に把握しますので、
参加の有無を回答してください。
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お客様への安否確認 メール例文
こちらは会社社員への安否確認メールとは異なりビジネス的なメールの文例になりますが、顧客・お客様・取引先への安否確認メールの例文です。
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件名 ご無事でしょうか
〇〇株式会社 〇〇様
△△株式会社の△△です。
この度の震災の被害が甚大であったことを報道で知り驚愕しています。
皆様がご無事であることを心よりお祈り申し上げます。
少しでもお力添えしたく存じますのでできることがございましたら何なりとお申し付けください。
取り急ぎメールにて恐縮ですが、弊社を代表してお見舞い申し上げます。
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安否確認はスピーディーに!
安否確認の方法は、メールや安否確認システムなど様々ですが、地震・災害時は社員や生徒の安全の確認だけでなく、お客様・取引先への報告など様々な業務が発生してきますので、お客様・取引先を早く安心させるためにも早く確実に安否確認ができることが最も望ましい形です。
地震・災害時に安否確認メールやシステムを活用するため会社の社内で訓練を定期的に行うことをおすすめします。
安否確認のために用意したメールやシステムを、地震や震災の安否確認の訓練や実際の安否確認だけでなく、日常的に使っていく方法もあります。
組織の特徴や規模などに合わせて最適な安否確認の手段を選択してください。日本語以外にも英語など対応の英文システムもあります。
今回は、安否確認の手段としてメールを利用する方法を紹介しましたが、受信できなかったり、文の内容を考えなければならなかったりと、デメリットも多くあります。
安否確認システム「安否コール」なら、災害発生時に自動的に送信され、アプリのプッシュ通知で知らせることができ、アプリはID・パスワードでログインする手間もなく利用することができます。
安否確認システムの導入も検討してみてはいかがでしょうか。
<内部リンク|安否確認システム 安否コール>
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